シェルパ族の家

今回はシェルパ族の家について。僕は今までアジアのさまざまな山岳民族を訪れているが、だいたいが竹や木でできた粗末な家に住んでいる民族が多い。しかしシェルパ族は違っていて、石をていねいに積み上げた上から粘土のような土を塗って乾燥させたしっかりした家を作っている。アジアのほかの民族は山の中に住んでいるといってもだいたい標高で1500mぐらいにところが多いので、多少の隙間風が吹いても耐えられるが、富士山よりも高いところに住むシェルパ族は、隙間風が吹き込むような家では生きていけないのだ。

エベレスト街道周辺は、2015年に起きたネパール大地震で多大な被害が出た地域だ。アジアのほかの山岳民族の家よりかはしっかりした家といっても、所詮石を積み上げただけで鉄骨が入っているわけではないので、崩れたり、表面の土壁にひびが入ったりしてしまった。その家を再建したり修理したので、家は立派できれいになった。上の2枚を見比べるとよく分かると思うが、左が約30年前のクムジュン村(手前)とクンデ村(奥)。右は現在の写真だが、家々は白く新しくなっていて、屋根もトタン屋根に変わっている。

昔の家は平らな石を重ねた屋根だった。今はこのような家はかなり少なくなっている。

僕はすべての家を見たわけではないのだが、今まで見た家の中で古くて風情のある家はこれかな…。左は土壁の家で、右は石積みの家、どちらも古そう。

最近の家ではこんなおしゃれな家もある。チベット仏教の寺院などのデザインを家に取り入れているようだが、もし日本にあっても十分おしゃれな家として通用しそう。

この窓枠も別に新しいデザインではないのだが、ちょっと形がいびつで歪んでいるのがまたいい。

シェルパ族の家は昔と比べて圧倒的に大きくなっている。中には城壁に囲まれたお城のような家もあるが、住んでいる家族は大家族ではない。昔の日本もそうだったが、アジアの貧困地域では子だくさんの大家族がけっこう普通にあるが、シェルパ族を見ると住んでいる環境が過酷なためか、昔からそれほど子だくさんではない。それなのに家は必要以上に大きい。ネパールの中でも一番リッチな民族となったシェルパ族、富士山よりも高いこの地域に、将来とんでもない豪邸が立ち並ぶ世界でも類を見ない街が出現するかも知れない?

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