クンデの生活・寒さ

クンデの生活、今回は寒さについて。ここクンデ村は標高3840mのところにあるため、とっても寒いんです。まあ日本でいえば富士山の山頂とほぼ同じ高さなので、そこで暮らしていると想像してもらえれば、その寒さのすごさが分かると思います。

借りている家には暖房がないので、朝方の室温は今の時期で0度。これからどんどん寒くなっていきます。

朝、まだ日が出る前の外は、すでに葉っぱが凍っていて白くなってます。畑はうっすらと白くなって、早朝から畑を耕している人も寒そう。

それでも午前7時過ぎ、太陽が山の上から出てくると、急激に温かくなってくる。それと同時に、屋根からボタボタとすごい音がし始める。初めは晴天なのに雨が降ってきたのかと驚いたが、凍っていた水が溶けて、屋根から落ちてくる音だった。それが太陽が出たらすぐにそうなるので、太陽の威力ってすごいんだなと改めて感じる。

午前中は、だいたい午前8時から午前11時ぐらいまでが暖かい、というか暑いくらい。Tシャツ一枚でも平気なので、いったい気温はどのくらいなのか、直射日光の下計ってみたら、なんと温度計が50度以上になっている。日本では考えられないが、一日のうちに真冬と真夏が来る、みたいな感じだ。

ただこの地方は変わった気候で、午前11時を過ぎると雲が出始め、午後になると必ず霧に包まれてしまう。そうなると気温も一気に下がり始め、室温は5度ぐらいになる。一日の中で一番温かいのが午前中なので、それまでに洗濯や水くみ、時に髭剃り(風呂やシャワーはない)は終わらせておくのが日課となった。

さてこの時期、エベレスト街道を歩いていると、いたるところで上の写真のような光景を目にする。何か土を固めたようなものを家の壁や塀にくっつけて乾かしている。

実はこれ、家畜のヤクやゾッキョ(ヤクと牛のあいのこ)のうんこなのだ。ヤクなどは勝手に放牧されているため、村や山でよく見かけるが、あちこちでうんこを落としていく。それを村人が集めて丸めて干しているのだ。時々家に招かれてお茶などをごちそうになるが、そのうんこを丸めていた手を洗いもしないでビスケットなど出されるとちょっと「う!」となってしまう。しかし家畜は草しか食べないので、うんこもしょせん草なのだ。と思って、出されたビスケットをありがたくいただいている。

水力発電で村々は電化されてきているといっても、まだ家々には電気ストーブというものはないようだ。そこでヤクのうんこはこの地域では貴重な燃料となる。昔は調理や暖房に薪を使っていたが、国立公園内の樹木の伐採は厳しく禁止されているので、タダで手に入り燃やせるものはヤクのうんことなる。僕も欲しいのだが、最近ヤクなどの家畜を村の人が飼わなくなってきていて、うんこを集めるのにみんな苦労しているようだ。見ていると、早朝からうんこを探して歩いている人をよく見かける。

そして10月23日の夕方、パラパラと小雪が舞い始めた。「昔は11月後半にはしっかり積雪するぐらいの降雪があったが、最近の地球温暖化で雪はめったに降らなくなった」と、この前話したおじさんは言ってたではないか!まだ10月なのに雪が降ってきているぞ。ちょっと早いんじゃないかな。さて、いつまでこの寒さに耐えられるやら…。

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