生活必需品を買出しに

クンデ村に到着した翌日は金曜日。時折青空も見えるが雲が多い。この地域は金、土曜日にナムチェバザールで市場が開かれ、村人は1週間に一度買出しに出かける。昨日ナムチェからクンデ村に着いたばかりだが、これからの生活に必要なものを買いそろえなければならないので、昨日来た道をまた往復する。ロッジの奥さんにくっついてクンデ村から出発。


ネパール エベレスト街道 クンデ


ネパール エベレスト街道 クンデ


ネパール ナムチェバザール

途中、近隣の村から同じように買出しにきた人たちと合流しながら、眼下に見えるナムチェへの急坂を下っていく。この急坂を、買い物した後に重い荷物を背負って再び上がってこなければならないのかと思うとちょっと憂鬱。

市場に到着するとすでにかなりな買い物客でにぎわっている。野菜や肉など生鮮食料は一週間に一度、ここでしからないが、他の生活用品も商店よりも安い値段で売られているので買っていく。自分がこれから何が必要なのかを考えると、けっこう真剣に商品を見てしまう。昨晩夕食に出てきたキッコーンしょうゆも売られていたので、これは絶対買いだ。

ネパール ナムチェバザール

ネパール ナムチェバザール


ネパール ナムチェバザール

今日の買い物。油250ネパール・ルピー(Rs。ルピーは現在、日本円とほぼ同じなので250円)醤油600Rs、粉ミルク850Rs、チンゲン菜20Rs、ネギ10Rs,玉ねぎ1キロ300Rs,ヌードル350Rs,など合計3280Rsの買い物。印象とすると、山岳民族の市場の値段としてはかなり高いといった印象だ。


ネパール ナムチェバザール

今回買わなかったが、肉類は豚肉1キロ1120Rs,鶏肉1キロ650Rsといったように日本とあまり変わらない。シェルパ族はそれほど普段から肉は食べないので、売られている肉は外国人向けの食事用なのだろう。物資はすべて荷揚げされているんで、物価が高いのは当たり前なのだが。

エベレスト街道には世界中から多くのトレッキングを楽しむ人々が集まり、街道沿いにはロッジがものすごく増えている。その食事を賄うのに、以前は薪が燃料で、それを集めるのに村人たちは遠くまで探しに行かなければならなかったが、今ではプロパンガスがヘリで空輸されている。それを馬などで運び上げているが、中にはかごの中に入れて担いでいる人もいる。重度の頚椎ヘルニアを患っている私には信じられない光景で、首や腰は大丈夫かと心配してしまう。しかし標高4000m以上でも電気やガスが使え、ものすごく便利な生活に変貌しているのが驚きだ。


ネパール エベレスト街道 プロパンガス


ネパール エベレスト街道 プロパンガス


ネパール エベレスト街道 プロパンガス


ネパール ナムチェバザール 買出し

買出しに出かけたクンデ村のおばちゃんたちはリュックに重い荷物を入れて帰り道、急坂を休み休み登っていく。私のリュックにも油や醤油など入っていてかなり重いだが、このおばちゃんたちについていくのがやっと。恐るべしシェルパ族のおばちゃん!


ネパール エベレスト街道 ダルバート

夕方、買出しを終えてクンデ村に戻ってきた。買出しに出かけてしまったので空き家はまだ手付かずのまま。今晩は引き続き隣のロッジにお世話になる。夕食はネパールの一般的な食べ物ダルバートだというので待っていると、カトマンズなどで食べるものとは違うスープ状のカレーが出てきた。いろいろなダルバートがあるんだいただくと、これがけっこうおいしかった。

投稿者: asiansanpo

元読売新聞東京本社写真部。2016年3月、早期退職し、アウンサンスーチーの新政権が誕生したミャンマーに移り住み、1年半にわたり全土を回りながらミャンマーの「民主化元年」を撮影。2018年9月からは、エベレストのふもと、標高4000㍍の村で変わりゆくシェルパ族とともに9か月間生活した。日本では過疎地を拠点とし、衰退していく地方の実態を体験している。

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