春の祈祷旗交換

エベレスト街道のトレッキングからクンデ村に戻ってきてしばらく経ったころ、突然大家さんの義弟がやってきた。トレッキングシーズン中はいつもゴーキョ近くのロッジで忙しいはずなのでびっくりしていると、今日はお日柄もよく、家に備えている祈祷旗(タルチョ)を交換しにクンデまで降りてきたという。どんなに忙しくても、この儀式だけはやるようだ。シェルパの方々は今でも信仰心が強い。

4月まで寒かったが、5月に入ると最低気温もやっと6度ぐらいに上がってきた。ただ不安定な天気は続いている。結局今シーズンはずーっと異常気象だった。

祈祷旗交換は昨年10月、秋の交換以来だ。一年のうちに3回ほど交換するようだが、厳冬期はしなかった。前と同じように、まず初めに台所に火をつける。台所は神聖な場所で、ここでゴミなどを燃やしてはいけないらしい。机の上には神様に捧げるビールと部屋にまくお米が用意される。ビールは今風で、普通はシェルパどぶろくを捧げるらしい。

その後、部屋の中で読経をしながら、時々神様に捧げるお米をまく。その後、外に出てお経をあげながら祈祷旗を新品に変えていく。昨年はタムセルクがきれいに見えていたが、今回は曇っていて山が見えないのが残念だ。

祈祷旗を交換した後、大家さんの義弟の家に行って「モモ」までごちそうになった。クンデ村の家庭でモモを食べるのはこれが最後かな…。もうすぐ雨が降り始めて雨季に入る。そろそろ山を下りる時期に来ている。昨年秋と今回の春の乾季を半年近く、このクンデ村で過ごした。これだけ長く住むと、愛着も生まれるが、ずーと住めるわけもなく、名残惜しいが下山の準備を始めよう。

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