3840㍍でアウトドア―・ギャラリーを開いてみた

今、プチ移住しているクンデ村で、アウトドア―・ギャラリーを開いてみた。昨年滞在していた時に、クムジュンスクールに寄贈するためのプリントを11枚作って持って行ったのだが、ただ寄贈するだけではつまらないので、クンデ村やゴーキョなどで展示してみたところ、なかなか好評だった。そこでクンデ村の正面にそびえるタムセルクやカンテガなどのヒマラヤの山々を借景にして写真を置いて見たらどんな感じになるのだろうかと、ある意味実験的な試みをしてみた。

今回用意した写真は約50枚。僕がアジア各地で撮影した写真で、さまざまな山岳民族や都市の風景、もちろん日本の写真も展示した。

写真を展示し始めると、見たこともないアジアの風景に村人も興味津々。海に浮かぶモルジブの島々の写真をみた人が「これは湖か?」と聞いてきたが、海を見たことがない村人がほとんどなので、想像もつかないのだろう。

写真ギャラリーを開こうと思ったのは、富士山よりも高いところで、普段アートに接する機会がないシェルパ族の人々に純粋に楽しんでもらいたいという気持ちが一つ。またシェルパ族も山岳少数民族だが、アジア各地にはさまざまな山岳民族が住んでおり、違う文化や民族衣装などを紹介したいということもある。

さらにもう一つ、深い考えがある。エベレストを見に、世界中からトレッキングをする外国人観光客が訪れるエベレスト街道だが、実はこの中に地域格差が存在する。エベレストに向かうメインルートでは、たくさんのロッジや土産物屋があり経済的に潤うが、そこから外れている村にはほとんど外国人は足を運ばない。クンデ村もそういう村の一つ。エベレストに初登頂したヒラリーが作ったクンデ病院を見に、たまに外国人トレッカーが来るぐらいだ。だからこういうイベントを開催してみて、少しでもクンデ村の名前が知られるようになり、もっと外国人が村に来てくれれば、経済的にも村人は豊かになるのではという期待がある。ただこうなるには、もう少し努力せねば…。

うちによく遊びに来る3歳の女の子も、ミャンマーの写真の真似をしてポーズ!

実は、この子の父親は現在、外国人グループのガイドをしていて、ほとんど家にいない。クンデ村の若い男性陣は、3月から5月、10月から11月のトレッキングシーズンにはガイドの仕事をする稼ぎ時で、ほとんど村にいない。そして雨季に入る6月からは訪れるトレッカーも少なくなり、仕事がなくなるので、外国に出稼ぎに行く。一年のうち、家族が一緒に過ごせるのは、ほんのわずかな時間しかない。この村がメインルートにあれば、ロッジなどを経営できるので、もう少し家族が一緒に過ごせる時間ができるのだが…。

オオ、いつもは放牧されて、村のはずれで草を食んでいるヤクやゾッキョまでも写真を見に来てくれた……、なんていうのはウソ!地面が雪で覆われてしまったので、食べるものがなくて家に帰ってくる途中、ギャラリー会場に迷い込んできただけのことでした(笑)。

来年はネパールの観光年「ビジットネパール2020」にあたる。村のためにももっと拡大して行いたいな…。

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