クンデ村で”ベーカリープチ写真展”

今月11月の初め、いつもお世話になっているお隣の家のご主人が海外の出稼ぎから帰宅した。シェルパの家庭では普通なのだが、雨季に入る5月ごろから9月ごろまでは海外に働きに出て、トレッキングシーズンに入る10月から11月と、3月から5月はガイドをするのが一般的な働き方だ。ただここのご主人はガイドの仕事を入れてないようで、11月というちょっと遅い帰国となった。

帰国してゆっくりするのかと思っていたら、実はこのご主人、なんとパン屋をやっているんです。なんでも前にカトマンズで数か月だがパン焼きの学校に通っていたことがあったとか。ただ短期間だったので、日本で売られているような複雑で作るのに難しそうなパンは作れないらしい。

しかも自宅にはパン焼きのオーブンも持っていた。家の奥に乾燥させた燃料のヤクダン(家畜のヤクのうんこ)やジャガイモを保管している部屋があったのだが、そこにオーブンも置かれていた。ヤクのうんことオーブンが同じところに置かれているのが山岳民族らしいが、オーブンにはフランス語っぽい文字が書かれていて、けっこう高かったのではないかと推測する。本当は電気で焼けるらしいが、電圧が十分ではないらしく、プロパンガスも併用しているようだ。

ケーキも作れるのかと聞いたら「簡単なケーキなら焼ける」というのでリクエストしてみた。甘いものに飢えているので、この際、生クリームがのっかっていなくても満足できる。そして焼きあがったのがこれ。確かにケーキとしてはシンプルだが、これはこれでものすごくおいしかった。

ケーキを焼いた後にパンも焼くというので見学してみた。日本でもパンを焼くところなんか見たことないので、まさかこんな異国の富士山よりも高いところでパン焼きが見れるとは思ってもみなかった。

見ていると、パンを焼くのはケーキを焼くのよりも難しそう。何回もこねたりねじったりして、しかもイースト菌を発酵させたりと、結構手間と時間がかかる。焼きあがったパンは日本でいう「食パン」。ただ日本のものと比べると結構ボソボソでしっとりとしていない。これは前にミャンマーで暮らしていた時にもそうだったのだが、イギリス植民地やその影響を受けた地域に伝わるパンは、焼くと手に持っただけでばらばらになってしまう。恐らく水分の関係ではないかと思うのだが、今度日本に帰国したら、パンのことも勉強してみようっと!

ところで話は変わるが、前にゴーキョで地元アーティストのパサンさんのギャラリーで共同で展覧会を開催したように、自分の撮影したシェルパの写真をクンデ村でも飾りたいと場所を探していた。そんな時にちょうどケーキができがったので、ついでにここで写真を展示しながらケーキを食べられるようにしたらどうかという話になって、にわか作りのギャラリー兼喫茶店を始めてみた。といっても建物の中に写真を飾ったら外から気付かれないので、写真を表に展示する「オープンギャラリー」にしてみた。クンデ村はエベレストを見に行くメインルートからはかなり外れた奥まったところにあるので、外国人トレッカーがぞろぞろ見てくれるわけにはいかないが、ナムチェバザールから高度順化に上がってくる日帰りトレッカーが時々やってくる。さて、そのようなトレッカーが見てくれるのかどうか…???

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