標高5300mまで上がってきた

タンボチェにマニ・リンドゥを見に出かけたついでに、そのままトレッキングをやってみた。今回の目的地はエベレストが見られるゴーキョピーク(標高5300m)。とりあえずはその拠点となるゴーキョ(標高4800m)まで登っていく。

タンボチェからは、深い谷をいったん降りて、対岸に渡りまた3800メートルまで上がっていく。3時間ほどで今晩の宿泊地ポルチェという村に着く。この村は名前の響きがなんとなくいいが、実際、村人の数よりもヤクやゾッキョといった家畜の数の方が多いのではないかと思われるほど牧歌的な村だ。

ここから上は、もともと定住しているシェルパ族の村はなく、夏に家畜を放牧させる農場が点在するだけだったが、最近世界中からトレッカーがやってきて、昔の農場だったところにどんどんロッジが建てられている。

タンボチェからゴーキョまではポルチェ、ナラと2泊3日の行程。途中は深い谷の中腹を登っていく。そしてナラという一軒宿からゴーキョまでは、ヒマラヤの山々から流れてくる氷河の横を歩いて行く。氷河の表面は大小の岩や砂に覆われているが、その下は氷の世界。地球温暖化で氷が溶けだし、氷河の中に氷河湖ができているところもある。

3日目、登っていくといきなり氷河湖とは違う湖が見えてきた。そして3番目の湖のほとりにロッジが十数軒立っているところがゴーキョ。そしてその奥に白く氷河を抱いているのが標高8201mの世界第6位チョ・オユー。この美しい光景はちょっとネパールらしくないが、高山病も全くでなかったため(もう標高3800mに1か月暮らしているのだから当たり前か…)だらだらと3日間も湖を見ながら過ごしてしまった。

このゴーキョ付近には、独特の鳴き声を持つ「マウンテンコック」という鳥が群れで生息している。近づいても逃げなくて、一緒に横を歩いてくれる愛らしい鳥たちだ。見ているとあまり遠くに飛んで行かないが、これは日本のアルプスにいる雷鳥そっくり。おそらく同じ種類なのだろう。日本では昔、雷鳥を捕獲して一時絶滅しかかったらしいが、ここでは聖なる鳥としてあがめられており、決して食べたりはしないのだそうだ。

3日間の間にゴーキョの横にあるゴーキョリという山の頂上に登った。ここからエベレストが見えるので、トレッカーたちはここを目的としてやってくる。しかしこの山、ひじょーに登るのにかったるい。4800mのゴーキョから500メートル以上登るのだが、下から頂上が見えているのになかなかたどり着かない。まるで富士山のような山だ。

こんなかったるい山だから何度も登りたくはないのだが、エベレストを見るタイミングが実は非常に難しい。この時期、朝方は確実に晴れているので、多くのトレッカーは朝早く登り始める。しかし朝日はエベレストの背後から出てくるので逆光となってしまう。夕日の方が絶対きれいなのだが、午後からは確実に曇ってきてしまうので、せっかく登ってもエベレストを見られないかもしれない。さてどっちにしようかと迷っていたが、とりあえず夕方を目指して登ってみることにした。結果、雲は多かったが、運よく雲の切れ目から夕日のエベレストを見ることができた。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です