富士山よりも高いところに住むシェルパ族。自動車道路などないので、物を運ぶのは基本人力。とにかく運ぶことが生活に欠かせない。
小さい子供のころから水くみに行き、年老いては家畜に荷を背をわせて、一生運搬という作業からは逃れられない生活だ。
エベレスト街道の物資が集まるナムチェバザールの週一回の市場。これだけの物資が各地から運ばれてきて、また購入した人々が各地に運んでいく。なにげなくかごにジュースを入れているが、この量だけでもかなり重いはずだ。それを遠くまで背負って歩いて行く。
昔はネパール軍しかもっていなかったへりだが、最近は民間会社が多数運航しているため、物資も下から簡単に空輸できるようになった。ただそれだけ重いものも運ばれてくる。ガスボンベは一個30㎏以上あるが、これを人が運んでいる。すごい!
そして今回、ゴーキョからクンデへの帰り道、今まで見た運搬の中で最も恐ろしい人とすれ違った。クンデに帰る近道を通っていたが、途中がけ下を通らなければならない。その道はものすごい急な階段なのだが、なんとそこを大きな四角い荷物を背負った人が登ってくる。確実に前は見えてないはずで、階段を踏み外したら下に真っ逆さまに落ちていく。もしかすると死んじゃうかもしれないほどの急こう配。遠回りだが、もちろん普通の道もある。なんでこんなところを命がけで登ってくるにか理解できない。シェルパ族の過酷な生活の一端を見た。