ミャンマーツーリングをお休みして、ビザ取り出国でタイ北部ミニツーリング。午前中、チェンダオの有名な観光地でもある洞窟寺院を見学後、チェンライに向かう。この街は今までに何度か来たことがあり、また山岳民族の村を訪れるバイクツーリングも過去に行ったことがあるお気に入りの街。
チェンダオの朝食
朝、起きてみると快晴。宿の周りを散歩した後、道を隔てたところにある宿の食堂で朝食。この食堂も豪華ではないが、デザインやインテリアにこだわりがあり好感が持てる。朝食も特段変わったものではないモーニングセットなのだが、こういった雰囲気の中でいただく朝食はおいしい。
チェンダオの洞窟寺院
昨日、時間がなくて後回しにした洞窟寺院に行ってみる。ミャンマー・パアンの洞窟寺院は飾りっ気がなかったが、ここは入り口に寺院風の階段が作られている。表には見るからに古そうな仏塔がある。
タイのいかつい顔の衛視の横を通り、洞窟に向かう階段を上がっていく。ここはなかなか大きそうな洞窟のようで、入り口の間口もかなりある。
平日の早朝なので、まだ観光客は少ない。入り口付近でタイ人の若い女の子が「一緒に付いていっていいか」と聞いてきた。どうやら一人で来たが、怖くて中に進めないらしい。この洞窟は奥が深く、仏像もたくさん安置されているので、確かに雰囲気としては結構怖い。
よく見ていくと、なぜか体をくるまれて地面に置かれているような仏像もありどっきり。また結構写実的でリアルな人の像も、暗闇で突然出てくるとびっくりする。
寺院の境内には、頭が象の形をしたヒンズー教の人気神様ガネーシャも安置されている。ミャンマーでも仏教寺院にガネーシャが祀られていたのを見たことがあるが、仏教が広まっていく過程でヒンズー教の教えも取り込んで行ったようだ。日本の仏さまでも帝釈天や吉祥天など「天」が付く仏さまはヒンズー教の神様だと言われている。奥が深い。
チェンライへ
午前10時半、ホテル出発。チェンライまでは190キロほど。幹線道路の国道からいくつか分かれている道に入りながら進む。タイはミャンマーほど道は悪くないので、のんびりいっても快適に走れるだろう。
道は丘陵地帯を縫って進んでいく。ところどころ、岩山や池塘など風光明媚なところがあり、走っていても楽しい。
道沿いに、変わった形をした家を見つけた。屋根は昔ながらの茅葺?でタイ風のようだが、デザインは結構モダンな感じ。しかも建物としてはかなり大きい。おそらくこの家は、だれかお金持ちの別荘として建てられたのではないか、と想像する。
といっても、道沿いはまだまだローカル色が強い。荷台に大量のわらを積載量を考えずに積んだピックアップトラックなどは、ミャンマーでの風景と全く変わらない。道端ではこの地域の特産物を売っていた。
山奥の山岳民族の村もあれば、カラフルな別荘が立つ別荘地もある。昔走ったときには、これほどの変化は見られなかった。タイも地方まで経済発展の波が押し寄せているのを実感する。さてミャンマーではいつ頃になるのやら?
午後2時前にチェンライへの幹線道路に出る。右に行くとチェンマイに戻り、左に行くとチェンライ。ここからは道は一直線。
チェンライ到着
午後3時、無事チェンライの街中に入った。中心部にデザートのチェーン店「Swensens」があり、店先に飾られているイチゴパフェの写真がおいしそうだったので、思わず入って食べてしまった。チェンライでの宿は決めていなかったが、この正面にあるナイトバザール周辺には前に泊まったことのあるホテルがいくつかある。ただ最近はもっときれいで安いホテルもあるようなので、バイクでちょっと回ってみて、少し離れているがこの写真のホテルに決めた。外観はおしゃれだが、中は値段通りだった。
ホテルで少し休んだ後、夕食を食べにナイトバザールまで歩く。ここに初めてきたのはもう20年も前のこと。当時と同じような感じで残っているが、格段に大きくなっていて、観光客も断然増えているのには驚いた。まだ明るいうちに来たので席は空いていたが、暗くなるとご覧のように満席となってしまった。
屋台はいっぱい出ているので、自分が食べたいものをそれぞれのお店で買って席に持ってくる。とにかく安くて種類は豊富。どれもおいしそうに見えるので、一晩だけではとても食べつくせないので明日も来ることにした。ステージ上では踊りも。昔よりも派手になっており、観光客が増えるのも、こうした努力や改善がつながっているのだろう。
この屋台村には食べ物だけでなく、衣類や電化製品、土産物屋などの店も数多く出店している。昔、ここに山岳少数民族のアカ族のおばあさんたちが、鉄兜のような帽子をかぶって土産物を売っていたが、その姿がない。店先ではその鉄兜のような独特な帽子が売られているが、売っているアカ族の人は若くて帽子も被っていない。その当時もかなり高齢だったので、チェンライまで売りに来れなくなったのだろう。あの姿が見られないのはちょっと残念。