巨大ナンとサモサに挑戦

せっかくインドに出てきたのだから、まずは食べ歩き開始!

さて、何から食べようか、ものすごく迷う。なんせ、中国4000年の歴史とよく言われるが、インドも3500年の歴史がある国。それだけの歴史があるので、インド料理もものすごく種類があり、また奥が深い。さらにいろんな民族や宗教が混ざっており、ヒンズー教徒は牛が神様の乗り物なので食べちゃいけない、イスラム教徒は豚は不浄だから絶対食べない、さらにここにベジタリアンが加わると肉も卵も食べない、などと、もうどうなっているのかよくわからんほどに複雑なのだ。

ということで、まず初めは「とってもお腹がすいている」という自分の本能に従って、とにかく大きいものを探してみた。


インド ニューデリー サモサ

まずはサモサ。実は僕が初めて海外旅行をしたのがインドのコルカタ(昔はカルカッタだったが)。真夜中に到着して、翌朝、おなかがすいたのでホテルの隣の地元のレストランに入った。メニューなどないし、何の料理屋かもわからない。仕方なく隣の人が食べていたものを指さして注文したのがサモサだった。一口食べて「なんだ、このうまさ!」と当時の感激は今でも覚えている。

今、泊っている場所はニューデリー駅のすぐ前にあるメインバザールというところ。インドを知っている人ならすぐわかるが、バックパッカーが集まる安宿が密集しているところだ。もともとニューデリーは首都として人工的に作られた政治の街なので、街並みが整然としすぎて全然インドらしくない。インドと言えば、雑踏、カオス、メチャクチャというイメージなので、僕はこの街はあまり好きではない。ただメインバザールから北側はオールドデリーになり、インドらしくがやがやした地区が広がっている。このがやがや感を楽しむためにメインバザールにいる。

この地区にはおしゃれなレストランはなく、屋台みたいな小さな食堂が連なっている。もともとこぎれいなレストランよりかは屋台の方がうまいと思っているので好都合だ。サモサは屋台料理の定番なので、どこでも食べれるのがいい。そのサモサの中で一番大きなサモサはどこにあるかと聞いたら、みんなニューデリー駅の反対側にあるという。それなら近いので、ぶらぶらのんびり歩いて行ってみた。

途中道を聞きながら到着したら、そこは映画館の売店だった。買ってみると、手のひらサイズの巨大サモサはけっこうずっしりと重い。大きいものは味もおおざっぱでおいしくないのが普通だが、サモサは単に中身を多くすればいいだけだから味は変わらない。みんながおいしいと言っているだけあって、お味の方もけっこういけてる。


インド ニューデリー ナン


インド ニューデリー ナン

別の日、今度は巨大ナンに挑戦。場所はオールドデリーの中心であるチャンドニーチョークから少し入った所にある「Kake Di Hatti」という店。看板には創業1942年とある。老舗の人気店らしく、午後3時にもかかわらず、店頭には人が群れている。30㎝以上あるナンを見て「これ、食べられるかな?」と不安になる。中にポテトが入っている「アル・ナン」を注文して食べ始めたが、やはり半分程食べたらおなか一杯になり、残りは持ち帰りにしてもらった。周りの人は、この変な外人が一人で食べられるのかと初めからじろじろ見ていたが、ギブアップして「やっぱり食べられなかったか」と笑っていた。

ところで、この巨大ナンは食べている最中に飽きてくるだろうから、いっしょにレモンソーダを注文していた。出てきたレモンソーダには、何か粉が浮いている。まさかと思ったが、飲んでみるとやはりマサラ(スパイス)だった。もう味はレモンではなくカレー味。インド人はよっぽどカレーが好きなんだと再確認した。


インド ニューデリー 巨大ハヌマン寺院


インド ニューデリー 巨大ハヌマン寺院

食べ物ではないが、巨大ついでに、たまたま通りかかったところにこんな巨大なハヌマン(猿の神様)の寺院があった。巨大すぎて、何かのテーマパークのようだが、それなりに信仰を集めているようで、参拝者が続々と中に入っていく。

「大きいことはいいことだ」を思い出した(古い人しかわからない(笑)。昔、指揮者の山本直純が出ていた森永チョコレートのコマーシャルで人気が出た)。

投稿者: asiansanpo

元読売新聞東京本社写真部。2016年3月、早期退職し、アウンサンスーチーの新政権が誕生したミャンマーに移り住み、1年半にわたり全土を回りながらミャンマーの「民主化元年」を撮影。2018年9月からは、エベレストのふもと、標高4000㍍の村で変わりゆくシェルパ族とともに9か月間生活した。日本では過疎地を拠点とし、衰退していく地方の実態を体験している。

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