ミンダの入れ墨顔の女性たち

ミャンマーツーリング。チン州には、女性が顔に入れ墨を施すという独特の風習があるが、それはミンダ周辺にしかない風習だ。昨夕、市場で見かけたが、今日は本格的に入れ墨をする女性たちの村を訪れようと、バイクで村々を回る。

山へ出発

朝、ゲストハウスで朝食。テーブルにはパンやケーキなど皿の上に置かれ、勝手に食べていいことになっている。こんな山奥で朝食が出るだけありがたい。

午前7時半、まずは市場に寄ってみると、女性たちがミャンマーのインスタントラーメンを作るデモストレーションを行っていた。実は彼女らとは昨日、ミンダに向かっている途中、チン州の州境で記念写真を撮影しているところで出会っていた。こんな山奥までラーメン作りに来るとは大変だ。

市場を出て、入れ墨顔の女性がいる村に行くために出発。その前に、まずガソリンを入れる。山奥のガソリンスタンドはこんな感じ。

これから行く山は深い。いったん山の上から谷底まで降り、川を渡ったらまたひたすら登る。なかなかハードな道だ。

入れ墨女性が集まる葬式

山の中を1時間ほど走ったところに村があった。この村のはずれに眺望のいい場所に立っている家があり、そこに村人が多く集まっていた。

この家では葬式が行われていた。家の中に入ると、顔に入れ墨がある女性を入れた棺が置かれていた。その棺の前で、女性が飛び跳ねるようなしぐさで激しく踊っている。亡くなったことを嘆くというよりも、何か喜んでいるようにも見えるが、これが亡くなった方への見送り方のようだ。

そしてこの家に集まっている女性のほとんどは、顔に入れ墨を持っている。タバコをふかすのが好きなのか、パイプをみんな持っていて、煙を出しているのがおもしろい。

もともと入れ墨は、顔をわざと醜くするための風習だが、そのネガティブなイメージとは裏腹に意外と表情は明るい。

ここに来るまで、顔に入れ墨を持っているのは老女だと思っていたが、この村では若い女性も入れ墨をしていた。ミャンマー政府はこの風習をすでに禁止しているため、新たに入れ墨を入れる女性はいない。

男性も宝貝が付いた独特の民族衣装を着ている。真っ赤な色が特に目立つ。

家では参列者のために牛をつぶしたごちそう作り。山岳少数民族の村では、冠婚葬祭をする家は、貴重な牛や豚などをつぶして料理をふるまう。犬もおすそ分けを待って、肉のそばを離れないでいるのがかわいらしい。

教会の集会

葬式の村から狭い道をバイクで移動していくと、立派な教会がある村に入った。この教会では何かの行事が行われていて、中は村人でいっぱい。ステージでは若い女の子たちが踊りを披露していた。

子供たちは男の子も女の子もなかなかのおしゃれ。

この教会でも、ちらほら顔に入れ墨を持っている女性がいるが、数は少ない。先ほどの村ではほとんど入れ墨をしていたので、村の女性は入れ墨をしているのかと思ったが、実は入れ墨をしている方は少数派のようだ。そもそも入れ墨の風習は原始宗教の影響もあるようなので、キリスト教が布教された村ではそのような風習も少ないと思われる。

水牛と入れ墨女性

さらに人一人が歩けるほどの道をバイクで移動していくと、家の外壁に水牛の骨がたくさん飾ってある家があった。この前で入れ墨した女性がパイプを吸う姿は絵になる。

この村のある家では、部屋にどぶろくの壺が置かれていて、自由に飲んでいる。しかし驚いたのは、幼い子が平気で飲んでいて、しかもそれをだれも止めない。大丈夫なのか?

またある家では、子供たちがパチンコの玉用に粘土を丸めて乾かしている。これで狩りをするのだろう。軒先に座っている老婆が決まっている!

日本兵が残した飯盒

ある村の家で昼食をごちそうになる。その家の壁に、飯盒がかけられている。日本で使われる飯盒と同じ形なんだなと思っていると、その家の長老がまだ子供のころ、太平洋戦争中の日本兵がこの村を通り、飯盒を置いて行ったという。おそらくインパール作戦で敗走する日本兵が、インドからチン州を逃走するときにここを通過したのではないかと想像する。しかしこの山奥で日本との関わりを知ることになるとは…。

入れ墨の女性も独特だが、さらに独特の女性たちがいた。例えば、耳たぶに大きな穴をあけ、手よりも大きい耳飾りを付けていたり、鼻で笛を吹いたりしている。今までミャンマーでさまざまな山岳少数民族を見てきたが、この民族はかなり変わっている。だから山岳少数民族はおもしろい!

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