チャイティーヨーの年末年始②

ミャンマーツーリング。西暦の新年を仏教聖地のチャイティーヨーで迎えた。しかも風が吹く山の上の外で。めちゃくちゃ寒い。しかしゴールデンロックにお祈りをする人は途切れない。ミャンマーの信仰のパワーのすごさを感じた。予想通り、新年という雰囲気は全くなかったが…。

寒い夜


ミャンマー チャイティーヨー

西暦の新年を迎えたが、特段変わったことはなかった。ただ寒くてしょうがなく、歩き回っていたのだが、だんだん眠くなってきた。しかし境内はすでに参拝者が場所を確保していて、寝る場所もなさそう。仕方なしに隅っこの方に寝ていた家族に頼んで、その隣に割り込ませてもらった。しかし床にじかに寝ている人たちは寒くないのだろうか。


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー

ミャンマーの地方では、竹や木で家が作られている。だから壁といっても隙間だらけ。外気と室内の温度は同じなので、毎日この寒さに慣れているのだろう。ただ日本でもつい最近まで障子の家だったので、あまり変わらないといえば変わらないのだろう…、などと考えても、とても寒くて寝られない。仕方なく、また歩き出す。さすがに夜も更けて、毛布にくるまり寝ている方が多くなってきたが、それでもお祈りをまだ続けている方もけっこういる。


ミャンマー チャイティーヨー

午前1時ごろ、ちょっと離れているところから何か音楽が流れていたので行ってみると、カレン族の民族衣装を着た集団とすれ違った。どうやら踊りを披露していたみたいだ。そこでは大きな鍋で天ぷらとおかゆが作られて、参拝者の誰にでもふるまわれていた。もちろんみんなに交じっていただいた。




ミャンマー チャイティーヨー




ミャンマー チャイティーヨー

チャイティーヨーには仏さまだけでなく、ピーの神様もいる。そこにもお参りをする人が多く、夜になっても並んでいる。ピーの神様の前に金色の大きな丸い石が置かれていて、そこに頭をつけて拝んでいる。

夜明けのチャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー

午前6時過ぎ、やっと空が明るくなってきた。寒くて長い夜がやっと終わった。せっかく新年の夜明けにいるので、西洋的に初日の出を撮影しようと思い、日の出とゴールデンロックがひっかかる場所探しをしてみた。しかし、太陽の出る位置はかなり離れていて、うまい場所がないようだ。


ミャンマー チャイティーヨー

昨日、僧侶たちがお祈りをしていたゴールデンロックを真正面に見える展望台のようなところに、おだんごのようなお供え物がいっぱい置かれている。


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー

しかしよく見ていくと、お供え物は盛られている品物が違う。どうも供えられる場所によって品物が違うような気がする。


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー

なぜか丸いお盆と四角のお盆がある。この違いは?


ミャンマー チャイティーヨー

境内の一番広いところでは、きれいに盛り付けされたお供え物が並べられている。先ほど見たお供え物とはまた品物が違っているが、こちらは数も多い。みんな同じなので、お供え物の作り方があるのだろう。


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー


ミャンマー チャイティーヨー

午前7時、托鉢する僧侶たちが現れた。また参拝者にふるまう朝食の炊き出しも行われている。

チャイティーヨーからの帰り道


ミャンマー チャイティーヨー

ところで帰り道が大変なことになっていた。狭い参道に下からやってくる人と、これから帰ろうとする人の列がぶつかって、全然前に進まない。もし誰かが倒れたら、けが人が多数出てもおかしくない状況だ。ここでも思ってしまうが、今まで同じような状況が続いていたはずで、う回路でも作っておけばいいものを…。


ミャンマー チャイティーヨー

かなり時間がかかったが、やっと下から到着する乗り合いバスの乗り場まで戻ってきた。が、ここでも大変なことになっていた。下からは続々と人が到着するが、帰ろうとする人も多い。その人たちが空になったトラックに我先にとよじ登ってしまい、乗り場に着く前に満席になってしまう。これでは老人たちはとてもではないが乗れない。


ミャンマー モーラミャイン

午前9時、下のキンプンまで何とか戻る。そこからはすぐにバイクに乗ってパアンに一直線。というのも今日のうちにチェックアウトしてモーラミャインまで戻らなくてはならないからだ。正午前、パアンのホテルに到着したが、スタッフが親切で午後1時までチェックアウトを延ばしてもらった。

パアンで昼食後、モーラミャインに向かう。途中、新しく出来上がった仏さまを乗せた車の列に出くわした。新年から幸先いい。すれ違いざまに感謝を込めて

合掌!

投稿者: asiansanpo

元読売新聞東京本社写真部。2016年3月、早期退職し、アウンサンスーチーの新政権が誕生したミャンマーに移り住み、1年半にわたり全土を回りながらミャンマーの「民主化元年」を撮影。2018年9月からは、エベレストのふもと、標高4000㍍の村で変わりゆくシェルパ族とともに9か月間生活した。日本では過疎地を拠点とし、衰退していく地方の実態を体験している。

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